30歳代 女性

うつ病の漢方治療も、順調にすすみ、心療内科の投薬を卒業されて間もない時期だった。
表情の明るさを取り戻していたはずの、ご婦人の顔色はすぐれなかった。

半月前、風邪をこじらせると体調が急激に悪化。
発熱、咽頭痛の後に、多量の痰を伴う咳が止まらなくなったという。

激しい咳と、呼吸困難・・・呼吸器内科にて気管支喘息と診断された。
シングレア錠、アンブロキソール、アドエア(吸入)が処方され、一時期よりは、咳と呼吸は楽になったという。
しかし、食欲はなく、胃痛と吐き気が続いていた。
痰が多く、頻繁に咳き込んで、お辛そうだった。

せっかく回復しているうつ病への影響も考え、患者さんの了解を得て、気管支喘息への適合処方を糸練功にて解析した。
(糸練功の技術的な要項は、「糸練功に関する学会報告」を参照されたい)

その解析結果は・・・

A証) 小青竜湯系統 + 二陳湯 (陽証)

であった。

早速、その日から服用を開始していただく。

・・・10日後

電話連絡が入った、声は明るかった。
痰も減少し、咳も落ち着いているという。

吐き気・胃痛もなくなり、食欲も回復していた。