60歳代後半 女性

一年前から腰痛を発症される。

整形外科に通院し、検査を受けてはいるが、「腰椎の異常はなし」と診断されていた。

4番腰椎~左右臀部の痛みが甚だしく、椅子に座ると痛みが憎悪する。
少しでも早く、痛みがとれればとの思いで漢方治療を希望された。

問診の後、糸練功(しれんこう)により、病態と適合処方を解析。
(糸練功の技術的な要項は、「糸練功に関する学会報告」を参照されたい)

その解析結果は・・・

A証)F曲參製剤 + Bコウシンコウ製剤(陰証)

B証)芍薬甘草湯(陰証)

C証)防已黄耆湯加減方(陽証)

以上の3証であった。

適合処方から、推測されること。
それは、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)である。

A証)は、慢性化した骨粗鬆症の適応。

C証)は、骨粗鬆症による急性の骨損傷への適応。

B証)は、筋肉の痙縮(けいしゆく)への適応。

骨粗鬆症の圧迫骨折の際に、よくみられる処方郡である。

そして、4ヵ月後・・・

腰から臀部への痛みは、順調に改善している。